遺言

遺言とは

　遺言とは、自分に亡くなった場合に、自分の財産を「誰にどれだけ」渡すか決める意思表示のことで、その人の死亡によって法律効果が発生するものです。

　

　遺言には、通常、遺言には、本人を筆者とする「自筆証書遺言」、公証人を筆者とする「公正証書遺言」、筆者の不特定の「秘密証書遺言」の３種類があります 。

　また、遺言書では、記入されている日付が非常に重要になります。
　仮に、内容が違う遺言書が複数出てきたときは、日付の一番新しい遺言書が有効となります。
　つまり、一度、遺言書を作成しても、その後で考えが変わったりしたときは、いつでも新しい遺言書を作成して、以前の遺言の内容を更新することができます。

　また、遺言書を作成できるのは、１５才以上とされています。

自筆証書遺言

「自筆証書遺言書」とは、遺言者が自分で遺言の内容の全文、日付および氏名を書き、捺印したもので、一番手軽に作成できます。

　秘密証書遺言書や公正証書遺言書のように、遺言書を作成するときに証人が必要ありませんが、紛失や偽造の恐れがあり、相続のときにトラブルが発生する可能性があります。

秘密証書遺言　

　「秘密証書遺言書」であれば、亡くなるまでは、他人に知られたくない事柄を遺言することができます。

　遺言書の内容を秘密に保管するために、封を施された遺言書の封筒の中に遺言書が入っていることを、証人2人以上の立ち会いのもとで公証人に証明してもらいます。

　公証役場で証人２人と同席して、作成することになりますが、そのときも遺言の内容は、公証人にも証人にも知られることはありません。

公正証書遺言

　法的な強制力があり、信用力があるのが「公正証書遺言書」です。

　公証人2人以上の立ち会いのもとで、遺言者の口述書を公証人に作成してもらい、それぞれの人が、署名、捺印します。公証役場で、証人２人と同席して作成するのは秘密証書遺言書と同じですが、遺言者と公証人と証人２人が遺言の内容を確認しながら、作成する点に違いがあります。

　また、遺言書の原本が公証役場に保管されるため、偽造や紛失の心配もありませんので、遺言書の中では一番安全で確実な方法です。