相続時精算課税を使っていようとは!!
先月提出した相続税の申告書について税務署から電話がありました。
税務署 「先生が提出された□□様の相続税申告書についてお伝えしたことがあります。」
私 「何でしょうか?」(内心は、何か間違えてたのか?と冷や冷やです。)
税務署 「長女の××様が相続時精算課税を使っているようですが、それが申告書に反映されていません。
ですので、修正申告をしていただけないでしょうか?」
私 「そうなんですか。聞いてなかったです。分かりました。確認でき次第すぐに修正させていただきます。」
え~聞いてませんよ~!
相続時精算課税を使ってたなんて、一言も言わなかったじゃないですか~。
【相続時精算課税】
贈与税と相続税を一体化された課税制度で、従来のように1年ごとの歴年課税方式ではなく、相続時にまとめて精算する方法です。
・2500万円までの贈与は非課税
・2500万円を超えた部分は一律20%の贈与税を納付しますが、相続時において相続税で精算をします。
(贈与時の価格で精算します。)
相続時精算課税を使って贈与した財産は、相続財産と合算して相続税を計算する必要があるわけです。
今回の申告では、この贈与財産が漏れていたわけ。
お客様に税務署から連絡があったことを伝え、相続時精算課税を使っていないかを聞いてみると、
「そういえば、マンションを相続対策でそんなことした記憶があります。」
相続時精算課税を使った本人が、この制度の意味をあまり理解していなかったようです。
たぶん亡くなった親御さんからの入知恵だと思われます。
親御さんはこの制度をきちんと理解していたのでしょうが、将来相続人となる子供が理解していないと、こんなことも起こりえますよね。
いい教訓になりました。
相続時精算課税を使うのであれば、その後の処理(相続税申告)もきちんと理解しておいて下さいね。
それでは
2014年10月20日 4:16 PM|相続税